衝動買いの一冊。
福岡氏の本は購入三冊目。
以前に読んだ「生物と無生物の間」は衝撃的だった。記事はこちら。
今、読んでますが、なかなか面白いです。ダイエットと美容に関心のある方は是非ご一読を。
構成は以下のとおり。
- プロローグ−生命現象とは何か
- 第一章 脳にかけられた「バイアス」
- 第二章 汝とは「汝の食べた物」である
- 第三章 ダイエットの科学
- 第四章 その食品を食べますか
- 第五章 生命は時計仕掛けか?
- 第六章 ヒトと病原体の戦い
- 第七章 ミトコンドリア・ミステリー
- 第八章 生命は分子の「淀み」
内容は「生物と無生物のあいだ」のときと同じようにいろいろなエピソードを交えながら、生命とは何かについて語り、生物学がたどりついている現状での生命というものを解説してくれる。そして最後で、福岡さんはこう書く。
「生命とは動的な平衡状態にあるシステムである」
生命現象とは構造ではなく「効果」なのである
さて、今回はダイエットや遺伝子組み換え作物のことを取り上げ、われわれの身近な話題から生物とはどういうものなのかを語りかけてくれているが、各章それぞれ興味深い内容となっている。
ダイエットの章では、摂取カロリーと体重増の関係は非線形であることが書かれており、はっとさせられる。遺伝子組み換え作物の章での食物連鎖の話やそこで跋扈しているろくでもない企業などの話はちょっと恐ろしくなる。そして生命と時間の関係など。不可逆な時間の流れの中で生があり、死があり、それが生物が自らを維持していくために必要なことであることが語られていく。
最後の7、8章は特にお薦めだ。