だいぶかかってしまったが、本日、もーれつア太郎全9巻を読み終えた。
最後の3巻の表紙を見ればわかるとおり、後半になるとア太郎やでこっ八ではなく、こころのボス、ニャロメ、ケムンパス、ベシ等脇役が中心に活躍する。
ニャロメやケムンパス、ベシのトリオは今で言うと癒し系だろうか。ニャロメはいじめられるがそれにめげることなく、したたかに生きようとする。どこか独りよがりで空回り、しかし温かい心は人並み以上、いたずら心も人並み以上・・・なぜかケムンパスやベシはニャロメに養われているし、収入が少ない中で必死で生きているって感じだ。
他の登場人物も多かれ少なかれ、ひもじい中で生きている。貧しかった日本がそこにはある。今はない日本がそこに描かれている。昭和40年代・・・といえば高度経済成長期で豊かさを求めて突き進んだ時代だったが、ア太郎に出てくる下町はまだ貧しい。
もーれつア太郎 (7) (竹書房文庫) 赤塚 不二夫 竹書房 1994-11 by G-Tools |
もーれつア太郎 (8) (竹書房文庫) 赤塚 不二夫 竹書房 1994-11 by G-Tools |
もーれつア太郎 (9) (竹書房文庫) 赤塚 不二夫 竹書房 1994-11 by G-Tools |
9巻の最後の方にはバカボンやバカボンのパパまで出てくるから最後はネタが尽きたかと感じなくもない。それよりも前の巻でも出てきていたけど、バカボン、バカボンのパパ、ママ、はじめちゃんまで家族総出だ。
赤塚漫画の中ではやはり一番好きかな[E:smile]