米国の消費を中心とした世界経済のシステムが破たんの危機に瀕している。ここまで来ると、景気循環の話ではなく、トレンドの話になってきているのだろうと思う。
ところで、景気循環に関して嶋中さん(三菱UFJ証券(株)参与 景気循環研究所長)のお話を聞く機会があった。
嶋中さんの話によれば、今回のような大きな景気の屈折・・・恐慌といった方がいいか・・・はこれまでも何回か経験されているし、それに対するいくつかの仮説もあるとのことだった。これらの中には僕の知っている仮説もあったし、知らないものもあった。嶋中さんは太陽黒点の活動と景気循環の因果を昔から考えられているが、このような一見して「えっ!」と思うような関係を考えるのは、景気循環というものをとことん突き詰めて考えて、原因を究明する必要があるからだと言っていた。
ところで、嶋中さんの講演を聞いていて自分なりに思ったのは、以下のとおり。
- 景気循環が起こるのは、つまるところ時間という単位によって経済の運行(人々の行動)が律せられているためではないか。
- 時間により(生産面、消費面、投資面に影響を与える)何らかの規則性(周期性)をもたらす複数個の要因のうち一つないしいくつかの変動により景気循環は起こり、景気循環の変動の大きさは要因の重なり具合による。
- 要因がいくつも重なると循環は大きくなり、過剰な貫性が働く。こうなると要因を特定するのは難しくなり、政策のかじ取りを困難にする。その何らかの規則性は何によってもたらされるのかというと、それは時間の存在による。
ととりあえず考えてみました。