日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

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鮨 水谷

銀座にある「鮨 水谷」さんに先日行ってきた。

新橋の銀座口から近いビルの地下にある。カウンター席が10席のこじんまりしたお寿司屋さん。ミシュラン2008でも三つ星に選ばれている店だ。

お店の雰囲気は、柔らかい。くつろいで鮨を堪能できる感じ。主人の水谷さんがすべてのお客さんの相手をする。それを支える周りのお店の人たち・・・女将さんと若い衆が3人ぐらいいたであろうか。

良い店であるための第一条件だろうが、いい感じで気を配ってくれる。僕らが行った時は、他に怪しげな男女のカップル1組、イスラエルからのお客人1組と僕らで計7名だった。

最初は生ビールで乾杯。そしてそのあと日本酒へ。ここの日本酒は賀茂鶴だった。「ご主人は広島出身なのだろうか」などと想像しつつ、ゆっくり盃を傾ける。淡麗辛口と言っていいと思う。鮨のうまみを殺さない、美味しい日本酒だ。

最初に、とこぶしをやわらかく煮たものをつまみでいただく。柔らかく、噛むと口の中にとこぶしのうま味が広がる。う〜ん、美味しい。

そして早々に握りへ。次から次への順不動だが、赤身、トロ、赤貝、平貝、コハダ、白身数種類、穴子、イカ、ウニ、玉子(つまみ)、などなどそして最後がわさび入り干瓢巻で〆。

シャリの硬さは、口の中でほぐれ、一粒一粒が感じられる絶妙の炊き具合。温度もほんのり温かくいい感じ。そのシャリの上に乗せられるネタはシャリの大きさにちょうどいい大きさになっている・・・当然だが。

それを一口で頬張る・・・口の中に広がるネタのうま味、シャリの舌ざわり、そしてその全体がまじりあった鮨の美味しさ…至福の一時。

水谷さんの握りは少し細長い(そしてこれが結構美しい・・・ちょっと大げさだが)。一つ一つ手際よく握られていく、その握りを握る手は、職人の手って感じ。ご主人の水谷さんは、鮨屋のオヤジって感じかな。普通の鮨屋のおっちゃんだ。当然だが、店の雰囲気はその水谷さんの雰囲気そのままだ。

水谷さん曰く、「土曜日は地方からのお客さんが多いので、混んでいる」とのこと。「比較的予約を取りやすいのは平日の夕方5時〜7時の時間帯だ」ということだそうだ。

美味しいお寿司を堪能させていただきました。ご馳走様でした。

店を後にしたところで、ふと考えた・・・なぜ水谷は三つ星なのだろうかと。一つ感じたのは、ミシュランという旅行者を対象としたガイドでの評価だから、当然、一見さんが来て、その美味しさを堪能できることが条件だろうということ。そういう点では、水谷さんは席数も多くなく、すべてご主人が握ってくれて最高のお寿司をなんの気取りもいらずくつろいで食べられる・・・そういう点が評価されたのかなと思った次第。

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