日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

城山三郎:雄気堂々(上・下)

Shibusawa20070519
最近、マイブームの近現代史の偉人伝だ。

今回の主人公は渋沢栄一。明治を代表する経済人の物語。 彼は小説の最初にも書いてあるとおり、常盤橋近くに大きな立像としてつねに聳えている。

4101133034 雄気堂々〈上〉
城山 三郎
新潮社 1976-05

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上巻を読み終わった。仕事とはこういう風にするもの、仕事とは自ら創り出すものということを実践してきた人の30代までが描かれている。

渋沢は現実的だった。あくまでも現実的。尊皇攘夷運動に身を置きながらも、志は志として、常に自らを活かすことを考え、幕末から明治維新を生きた人間がそこに描かれている。単に感情に流されることなく、現実的な判断を心がけ、自らに正直に活きる。

尊皇攘夷でありながら、欧州に学び、帰国後はその知識を活かそうとして懸命に努力する。表面的に見れば一見矛盾しているように見えるが、冷静な思考のもと現状を分析し、世の中に貢献できる道(渋沢の頭の中には常にここがあったのだろう。それが表面化する方向が、尊皇攘夷運動であったり、慶喜であったり、明治新政府であったりしただけのことだ)を考えた上で、自らの出処進退を決める。

そして目標を定めたら我武者羅に仕事に励む。自分の経験を一切無駄にはしないその生き様・・・大したものだと思う。

後半は・・・これから読みます^^

4101133042 雄気堂々(下)
城山 三郎
新潮社 1976-05

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