昨年初秋、ITSのベルリン大会で報告したことは以前このブログにも書いた。
そのとき僕の発表したセッションのチェアを担当したのが、Erikだ。彼はスウェーデンの情報経済の研究者で年齢も僕とほとんど変わらない。だけど、彼は研究者としてはイッパシの人で、現在ではITSの会長でもある。
その彼から1冊の本が送られてきた。
この本だ。この本は2002年のITSのソウル大会で報告された論文を納めたものであった。何十編と報告された論文の中から20編弱がここに納められている。
本の表紙の写真がないのが残念だ(ありました。僕の設定の仕方が悪かったようです。)
Global Economy And Digital Society E. Bohlin Erik Bohlin North-Holland 2004-06-30 by G-Tools |
この本は僕にとっていろいろと勉強させられた本になった。内容はもちろんだが、それ以外の部分が今回は大きかった。
実はこの本には僕の論文も載せてもらえる予定だった。ところが僕の力不足から結局原稿の訂正が間に合わず期日までに提出できなかった。
そして昨年のITSの大会でEricからこの本に僕のペーパーが選ばれた経緯を聞いた。ここでは詳細は書かないが、そのとき、自分がいかに知らぬ間にいろんな人のお世話になり、そしてその好意を裏切る行為をしていたかを思い知らされた。
まったく自分の未熟さをまざまざと思い知らされた本なのだ。あのときの感覚は言葉では表せない。僕だけが感じ取れるものなのだろう。敢えて言葉にすれば「ああ、やっちまったぁ〜」という感じか。奈落のそこへ落ちていく感覚だ。
このとき受けたショックはなかなか忘れるものではない。自分が存在するということはその回りに多くの人がいて、自分が生かされているということを考えなければいけないと考えさせられた本なのだ。
心して読ませてもらおうと思う。
サンキュー、エリック!