日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

固定電話と携帯電話の代替性2

以下の質問に答えます。

「2.分析方法」のところなんですが、依田先生は先の競争評価では、顕示選好(RP)と表明選好(SP)の両方をされて、WTPの差を算定・解釈しておられます。
その際、RPのデータは、総務省アンケート結果に基づいている、とありますが、SPと比較するためには、コンジョイントの属性にあたるような項目(現在の利用回線、速度、利用料金、IP電話など)、つまり現在利用している回線にいくら支払っているか、というデータを利用していると考えればよいのでしょうか?
とすれば、我々が固定電話と携帯電話でRPとSPの両方をアンケートに盛り込む際も、RPはSPの質問項目(つまりコンジョイントの属性項目)を意識して、各メディアへの現在の支払い明細を聞いておけばよいということでしょうか?

川上さんの解釈でOKです。SP(コンジョイント分析はSPの一種です)は利用意向、RPは現状の利用動向のデータを必要とします。柘植先生の論文や依田先生、その他の論文を見てもう気づいていると思いますが、両方とも離散選択モデルで行われています。

コンジョイント分析にはやりかたが複数(主要なのは3つ、選択型、順序型、評定型)あって、選択型以外のものも離散選択でできるかは未確認ですが、今回の場合、選択型を採用し、柘植論文や依田論文と同様の方法によるならば離散選択モデルで行うことになります。