日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

情報通信白書の読書会に参加してきた@国際大学GLOCOM研

はじめに

今年も7月初旬に情報通信白書が一般に公開された。書籍として購入することもできるが、電子書籍kindle)だと無料で入手できる。

令和元年版情報通信白書

令和元年版情報通信白書

 

 

例年の恒例行事だそうだが、自分は初めての参加であった。仕事として白書の一部をお手伝いさせてもらったこともあり、どのような議論が出てくるのか一度聞いてみたいと思い参加した。

場所は、六本木にある国際大学GLOCOM研で実施されたが、参会者は100名ぐらいいたのではないだろうか。自分はキャンセル待ちで入場できた次第で関心の高さが感じられた。

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今年の白書の特徴は?

武蔵大学の庄司先生の司会(兼コメンテーター)で始まった読書会。今回、白書の内容を説明してくれたのは、作成の責任者であった、前情報通信経済室長の富岡さんだ。建前ではなく、本音の話が随所に聞かれたので非常に有益だった。

令和元年版情報通信白書

令和元年版情報通信白書

 

この日の説明内容、コメント、質問等を自分のメモの限りで書き出してみよう。当然、自分の聞き間違いや理解が追いつかず解釈を間違えているかもしれないが、そこはそういう前提で読んでほしい。

読書会は、総務省のHPにも公開されている資料に基づき行われた(若干、読書会用に準備された資料もあった)。

今回の白書は、「体系的に整理されている」「全体を理解するのに役立つ」という意見が多かったようだ。自分も白書をざざっと読み通してそう思った。現状、デジタルトランスフォーメーションとかSociety5.0とか第4次産業革命とか色々言われているが、その混沌とした経済社会を情報通信の側面から体系的に整理した点は非常に評価されるのではないか。

 

皆の関心は?

そしてその後の質疑に移り、大きなそしてなかなか答えの見つからない質問が数多く寄せられた。その中で自分が興味を惹かれたのはこの2つ。

① デジタル経済とは何か?

これは今回の読書会での内容や某経済検討会での議論の内容を思い返しながら、ふと頭に閃いた・・・ズバリ、デジタル情報が成長のエンジンになる経済ということ*1

その市場構造が、プラットフォームを中心としたビジネスに見られるのではないか。ネットワーク効果がもたらす雪だるま式の拡大効果がデジタル経済の成長のエンジンということだ。だとすれば、従来の生産関数が資本設備が成長のエンジンであったのに対し、デジタル経済ではそれをどのように取り入れるべきなのだろうか。

  • 農業経済:GDPは、労働、土地から生み出される
  • 工業経済:GDPは、労働、機械資本(土地を含む)から生み出される
  • 情報経済:GDPは、労働、情報資本(機械資本、土地を含む)から生み出される
  • デジタル経済:GDPは、労働、AI・プラットフォーム資本(情報資本、機械資本、土地を含む)から生み出される

こんな感じでこれまでの経済と比較すると考えられるのではないかという仮説だ。農業時代の土地は、工業の時代にも存在したが、付加価値を生み出す上では機械資本がより重要になる。

そしてその機械資本も時代とともに、機械化、電子化、ソフト化と徐々にその性質を変化させていく。その性質は規模の経済とかネットワーク効果とかで分類され、その効果を捉えるために、資本を一般資本と情報資本に分けて分析したりした。情報資本が考えられるが、ここではあくまでも機械資本の延長上で考えられている。

それがデジタル経済では、機械資本の代わりに情報資本が成長のエンジンとしてモデルの中で重要になる。ここでいう情報資本は、現状、機械資本の一部を情報資本としているものとは違う。情報そのものを資本として計測しようというわけだ。

GDP=f(労働、情報資本)

このように考えられるのではないか・・・というのがこの時の議論等を聞きながら頭の中を駆け巡った。

② 所有から共有へというトレンドが行きつく先、資本主義はどうなるのか?

次は、シェアリングエコノミーが今、広がりつつあるが、シェア(共有)することから自然と導きさ出される誰でも想像すること・・・共有する経済になるとその行き着く先は、資本主義に対する共産主義になるのではないかという懸念だ。

でもそれは外れていて、おそらくデジタル経済の時代は今の分類では分類できない経済システムになるのではないかと想像できる(本当か?)。だからシェアが広がったら、共産主義に近づいていくということを心配するのはちょっと違うと思った。

デジタル経済を離陸させるためには何が必要か。

さてこれからデジタル経済が主役になり、国?地域?人?の経済成長が実現されるとすると、デジタル経済を離陸させるためには何が必要だろうか。

情報が市場で取引されるようにならないといけないので、現在でも議論されているGDPR、DFFT、さらに情報銀行、情報の取引市場が必要になるのか。もしかしたらベイシックインカムの必要性が今よりも自然な形で導き出されるかもしれない。

色々議論することはたくさんある。これからの経済がデジタル経済になっていくのであれば、それを見越した議論をすることがこれから大切になる。

(以下、加筆)上記の他にもメモから拾ってみると・・・質問だったか、説明の中で言われたことかは不明だ・・・箇条書きで以下記載しておく。

  • ICTはGDPの成長をもたらさないのではないか

これは、シェアエコでの取引を念頭に置いたものだったと思う。今のGDP統計は新製品として市場に出た時だけカウントされ、それがメルカリ等で交換されてて収入を得ても生産面で統計に反映されることはない。ただし、消費面からは捉えることができる。

  • ICTが格差をもたらしている

エレファントカーブで観察される先進国中間層の落ち込み等を観察して。ICTと非正規雇用の関係・・・ルーチン業務の代替状況等。

  • 汎用技術(GPT)の経済への貢献は長い目で見る必要がある

補完的イノベーションの必要性

  • 何が必要か?

ICTの専門家、通常の業務部門のICTの理解と利用(必ずしもICT人材を抱え込む必要はなく、非ICT部門のリテラシー、意識を高めることの方が大切では?)

オープンイノベーションの必要性(自前主義からの脱出、GAFAが生まれなかった背景の一つ)

  • GAFA、BAT規制をどう考えればいいのか?

何のために規制を課すのか?(プラットフォーム上のビジネスの活性化?何のためにやるのか?)

デジタル経済の成長のエンジンをもっとも活かすための制度・規制のあり方とは?制度の議論するとともに、その経済分析も必要ではないかと思う今日この頃でした。

 

*1:ということでこのブログのカテゴリーも「ICT社会の経済分析」から「デジタル社会の経済分析」に変更した。

京セラ「みなとみらいリサーチセンター」オープニングイベント 「異種格闘技戦’19」:錚々たるメンバーの刺激的な議論でした

京セラさんが、横浜のみなとみらい21地区にリサーチセンターをオープンした。京セラさんは京都が本拠地でR&D部門も全て京都にあるものだとばかり思っていて、それで今回横浜みなとみらいにリサーチセンターを開所したということで関心*1があり、そのオープニングイベントに出てきた。

minatomirai21.com

去年あたりからみなとみらいに足を運ぶ機会が何回かあったが、いろいろな企業のR&D部門がこの地に移ってきているようだ。NTTグループの研究系会社のテクノクロスもこの地にある。昔は横須賀のYRPだったが、これからはこのみなとみらいの地がR&Dの拠点になっていくのだろうか。

 

さて、みなとみらいリサーチセンターのオープニングイベント「異種格闘技戦'19」だが、予想以上に面白かった。」異種格闘技・・・つまり違う分野でのその道の人たちを招き、各々のバックグランドから共通のテーマについて議論を戦わせるというもの。

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その参加者は以下の通り。

当初から予告はされてきたが、会場で改めてこの参加者をみて、多様性の交差点としての異種格闘技戦というものを実感した。それぞれお互いの分野からの見方を尊重し、議論が行き詰ってしまうことなく、いろいろと展開していった(もしかしたら発散していたかもしれない)。

この時の議論を自分が書き残したままに書き連ねると・・・3テーマ(拡張後の空洞化にどうなるのか、課題がなくなった社会での新しい価値観、ほか)ぐらい与えられたかと記憶しているけど、自分のメモと記憶の限りに

  • 拡張はすでに起きている・・・それはネットにぶら下がっている生き方になっている。
  • ジョブズは、商品で世界を変えた、しかも悪い方に変えた。
  • ぐるなびに従うことがネットにぶら下がる。
  • 空洞化の意味が分からない・・・それは退化のこと?
  • 原始人と現代人
  • モノを直す力
  • 役に立たないことに時間を使う贅沢・・・つまり余暇は贅沢な行為
  • しかし、現代に役立たないことが、将来、役に立つ(そういう例が歴史上ある)
  • 空洞化にある種の価値観が入っているのがまずどうなのよ?
  • 形態のシフト・・・適用(進化*2)という視点で見る
  • 進化の段階で見るとデッドエンドに入っている(甲殻類みたいなもの)・・・アドプテーションする?
  • スポーツの記録:伸び続けるのはなぜ?・・・トレーニングとか、栄養状態とメディカルの進歩とか
  • 身体性の重要性(五感があるか)・・・AIがダメなのは身体性の問題、リアリティ
  • 辛い=痛み
  • 体と脳
  • 痛み(失敗)対する予測が行動を抑制する
  • 感じるけど表出できないのか、そもそも感じないのか?
  • 空洞化はどうなったか?

 

ここまでが、「拡張後の空洞化にどうなるのか」のテーマについて。

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そして議論はまだまだ続く。

  • 課題を作れることが価値ある
  • ボケと突っ込み
  • いい作品はボケている
  • 人間は人間にしか感動しない
  • 人間のようなAIには価値はない
  • AIの問題はポストヒューマンの問題
  • ミニスキーは凄い*3
  • コンテクストの存在・・・家、カーサ、メゾン・・・それぞれ頭に描く家は違う(アルプスの少女ハイジの描写)
  • 機械翻訳の限界・・・書き手(著者)のインテンションは分からない
  • 独創性は閃かない・・・ロジカルの大切さ、パワポより文章
  • データベースの並列化(共有化)
  • どのレベルで成立している基準か?・・・上に行くほど共有?しやすい
  • 大気中のコミュニケーションを使わない
  • 技術と技・・・技は伝わらない(デジタル化で必要なくなる)
  • 自己組織化*4・・・ファンクションを伝える

 

まあ、こんな感じだった。これが一連の議論の中で意味のある発言として連なった・・・その会場にいた。正確にはサテライト会場だった。いろいろうなづくところもあったし、よく分からないこともあった。非常に面白いパネルディスカッションだった。多様な視点が必要とされる現代・・・オープンイノベーションの醍醐味といったところか。

下の写真は、攻殻機動隊押井守さん。肉眼で見たのは初めてでった。積極的ではなかったが、一旦口を開くとその発言はハッとさせれることが多かった。

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今回掲載した写真は、イベント後の《京宴ーKyo Utage》ネットワーキング(ヤッホーブルーイングコラボ企画)での紹介のところだ。宴自体は、ヤッホーブルーイングさんなので、ビール飲み放題でかなり盛り上がっていた。

 

*1:イベントでの懇親会で京セラの人に聞いたところ、モノづくりは西日本で、システム系は従来から東日本中心でやっていたそうだ。その東日本の拠点としてみなとみらいにリサーチセンターを開所し、東日本の組織を集めたと確かその人は言われていた。

*2:「進化」にもある種の価値観が入っている。

*3:ミンスキーは懐かしい名前・・・書籍も買ったし、当然積ん読だった。

心の社会

心の社会

 
どっかにあるはずだから読んでみようと思ったりね。

*4:これも懐かしい言葉だ。

自己組織化する宇宙―自然・生命・社会の創発的パラダイム

自己組織化する宇宙―自然・生命・社会の創発的パラダイム

 

この本とか・・・懐かしい。

ショルダーバッグ Thule Crossover Sling Pack:MacBookとiPadProを同時に持ち歩きたくて購入

通勤にはThe Norht FaceのAccessPackうぃ利用しているが、研究所から外出する時、パソコンとタブレットを持ち歩きたくて購入。

 

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こんな感じで、中心のコンパートメントはMacBookiPadが余裕で入るように設計されている。両方持ち歩く場合、便利だ。当然、パソコン等に優しいパットが入っている。取り出しやすいし、さらにちょとした書籍や書類も一緒に持ち歩ける。

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パソコン等を入れる前についている小さめの整理コンパートメントも筆記用具の他、小物がそれなりに入る。ファスナのついたポケットもあって、ちょっとしたものを入れるのに便利。小さいポケットには写真に写っているように扇子や筆記類を入れられる。

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その他にも便利な小さいポケットがいくつかついているのがいい。当然、通勤用に使えるし、使っている人もいるが、自分の場合はサブ的な位置付けの利用(勤め先からクライアントへの外出時やセミナー、カンファレンスへの参加時など)だ。

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これでノマドワーカーをより加速できるかと・・・これでパソコンとタブレットを常時外で使えることになり、pythonやRなどのプログラミングや統計分析、またkindleでの読書などでこれまで以上に幅広く活躍できるようになるのではないか。

発想の転換が必要なとき、積極的に場所を変えて仕事をするようにいろいろ工夫してみようと思う。

頑張りましょう。

 

他人の携帯番号でうその予約をする奴は誰だ(怒

夕方、仕事をしているとスマホに着信。昔は気付かず放置することが多かったが、今回はGARMINのランニングウォッチとスマホbluetooth接続されているので、着信するとプルプルっとランニングウォッチが反応する。この時もそうだった。

 

誰だろう?とスマホを見ると、登録されている番号ではない、しかも050番号だ。知人でこの番号でかけてくる人は今までなかった。そして今時スマホへ間違い電話をかける人はほぼ皆無だろう。

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誰だ?と思い、恐る恐る出てみると、「『ばんどう◯◯◯』ですが、明日のご予約は予定通りでよろしいでしょうか」と言うではないか!以下、その時の会話。

  • お店の人:ばんどう◯◯◯ですが・・・
  • 自分:はい?
  • お店の人:明日の予約ですが・・・
  • 自分:え?
  • お店の人:明日の予約ですが、ご予約通りでいいですか?
  • 自分:え? どちらにおかけですか?
  • お店の人:あのう・・・090–XXXX–XXXX(自分の番号)ですけど
  • 自分:え? その番号、自分のですけど・・・
  • お店の人:明日、予約してませんか?
  • 自分:してないですよ・・・私、そちらのお店知りませんから
  • お店の人:そうなんですか、失礼しました
  • 自分:はい、どうもです

で、電話は切れました。

 

誰かが、故意かたまたまか自分のスマホの番号を使って嘘の予約をしたようだ。間違えて番号を教えてしまうってことも考えられるけど、自分の番号は携帯電話番号の中でも特殊な番号に属するものだ(と思っている)。たまたまこの番号を出すとも思えない。何らかの形で自分の番号を知っている人がなぜか使ったのではないか・・・と想像を逞しくしてしまう。

一方、お店の方でおかしいと思ったのは、最初に予約名を言って確認しなかった・・・予約名を控えてなかったのだろうか。これもちょっと引っかかった。声は中年の女性のよくある声だったけど、嘘の予約だったということが分かって、ちょっと戸惑ったような電話の切り方だった。

先日、テレビで嘘の地番を教えて、宅配サービスをたくさん配達させて困らせるという嫌がらせがあったことを伝えていたのを思い出し、気持ち悪くなった。

飲食店への予約は、何年か前からか、ドタキャンがやたら多くなり、お店側は対応に困っているところが多いと聞く。その場合は、伝えた番号に確認電話をかけても出ないということがほとんどだ*1。今回はそこが違う。最初から違う番号を伝えていたということになる。

見えない誰かの意図が働いているようで気持ち悪いし、許し難い行為だ(怒

 

*1:小さいお店では予約がドタキャンになり料理が全部無駄になってその痛手が元で店を閉めざるを得なくなったということを聞いたこともある。自分がお世話になっている店でもよくあるという話だった

Amazon Academy(第2回)に行ってみた:中小企業(日本経済)の活性化は若者とプロダクトイノベーションがポイント

Amazon Japanが主催するAmazon Academyに参加してきた。

今回のテーマは、「グローバル経済の潮流、世界での成功の鍵となる中小企業のためのビジネスソリューション」だった。

 

プログラムと参加者は以下の通り。

  • 挨拶 アマゾンジャパン合同会社 社長 ジャスパー チャン
  • 基調講演1 JETRO 副理事長 赤星 康氏
  • 基調講演2 大阪大学准教授 安田 洋祐氏
  • パネルディスカッション JETRO 副理事長 赤星 康氏、経済学者 安田 洋祐氏、アマゾンジャパン合同会社 社長 ジャスパー チャン氏(ファシリテーター: アマゾンジャパン合同会社 経済学部門長 渡邉 安虎氏)
  • Amazonのご紹介およびAmazonビジネスを通じた中小企業の支援
  • Amazonマーケットプレイスにおける中小企業支援の取り組み
  • 中堅・中小企業で活用ひろがる『AWS』、その海外展開事例のご紹介

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まず最初、アマゾンジャパン合同会社 社長 ジャスパーチャン氏から挨拶があった。その内容は、日本経済において中小企業の大切さを述べた後、Amazon Japanがいかに中小企業の市場の活性化に貢献しているかというものだった。15万社以上の中小企業が利用していて、彼らは1分あたり600個の商品を販売しており、その流通総額は9000億円に上るというもの。

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中小企業の市場は、数年のうちにAmazon Japanがかなり押さえるのではないかと正直感じた。Amazonが提供するプラットフォームを利用すればグローバルマーケットも一気に視野に入ること、そこで提供されているプラットフォームは当然、ICTを使ったプラットフォームが中心だということ、だから投資も重くない。シェアビジネスのような多くのスタートアップもこれを使うと可能性が一気に広がるのではないかと想像するではないか。

 

次は基調講演でジェトロの赤星氏。ジェトロも国内外の拠点のネットワークを利用して、中小企業の支援をいろいろ行っている。イノベーションが世界各国で起こっているとい現実、中小企業の国際化の可能性が述べられ、またイノベーションを支援するための取り組みが紹介された。

今の実感なき成長を脱出するためにいろいろ手は打たれているのだ。

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そして基調講演の2人目は、大阪大学の安田先生。

安田先生は、経済学者の視点から現状の日本経済を簡潔に分析し、何を変えなければいけないかを話した。

話は、マクロの視点で「負のスパイラル」(賃金&投資の伸び悩み)についてからだった。そこではその負のスパイラルから抜け出すためのポイントが示され、次に安田先生の専門のミクロの視点から負のスパイラル(ミクロ的にはブラック均衡と言っていた)から抜け出す方法を、働き方改革を例にゲーム論を使ってやさしく解説するものだった。

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そこでは、人材の多様性と経営者/上司のリーダーシップの2つが重要なポイントであることが明らかにされる。新鮮な視点を持つ若者の存在の大切さ、彼らをいかに活性化するかが日本経済再生のポイントであると語られた。若者よ、大志を抱け!周りの大人はそれを邪魔するな!ということだ。

そして最後に、このグローバリゼーションの時代を上のボールドウィンの著書に書かれているフレームを紹介しつつ、特徴を明らかにし、これからのITはネットの仮想空間ではなく、リアル空間でのロボット等の活用がポイントになる点、それは日本の企業にとって決して不利にはならない点を述べるものだった。

この後、パネルディスカッションがあり、これはこれで面白かったが、内容は割愛。そして第三部のAmazonの中小企業支援の取組みとその事例紹介も興味深かったが、割愛。そして第四部もあったのだが、時間の都合でここに参加できなかったのが残念というAmazon Academyだった。

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今回、初めてAmazon本社(だよね?)に足を踏み入れたわけだが、そこからの眺めはなかなかのものだった。写真、真正面に六本木ヒルズが写っている。

 

今回は、Amazonが中小企業市場にかなり食い込んでいることに驚き、その中小企業をさらに活性化させる仕組みが用意されていて、これから来るAI・ロボットの時代は必ずしも悲観する時代ではないということを改めて認識して帰ってきた。

これから日本企業がやらなければいけないのは、産出をいかに拡大させれるか、そのような(プロダクト)イノベーションをどう実現していくかが大きく問われていくことになるだろうとやはり思った。その時のポイントは若い世代だ。

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それと共に、投入を少なくする(プロセス)イノベーションも継続的に取組み、労働資源を成長分野によりシフトしていく経済にしないといけないのだろうと思った次第。

 

以下、2019年7月22日に加筆。


「第2回 Amazon Academy」 ダイジェストムービー

当日の様子を伝えるダイジェスト映像がAmazonにより公開された。

ウォルター・アイザックソン著『スティーブ・ジョブズⅡ』:すべてが一体となって機能する

第Ⅱ巻、ちょうど1ヶ月かかった。その間に日本のパソコン史を読んでいたからだが。

mnoguti.hatenablog.com

第Ⅱ巻は、圧巻だ。そりゃそうだろう。ジョブズが復帰してからの怒涛の進撃が描かれているのだから。Think Differentから始まり、iMacアップルストアiPodiTunesストア、iPhoneApp StoreiPadiCloudと連なる技術革新の数々・・・すべてが一体となって機能することを技術の進展とともに突き詰めていった歴史。 

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ビル・ゲイツマイクロソフトがとったオープン戦略、それは今も産業レベルでは標準的な考え方ではなかろうか。そうではなかったのがジョブズであり、アップルだった。しかし、よく考えれば、オープンとクローズという二項対立で捉えられがちなこの関係もオープンの度合い、垂直統合の度合いと考えれば、単純な二項対立ではなく、オープンからクローズまでいろいろな戦略が考えれ、それぞれがその中の1つだったということではないか。

  • 第22章 再臨 野獣、ついに時機めぐり来たる
  • 第23章 王政復古 今日の敗者も明日は勝者に転じるだろう
  • 第24章 シンク・ディファレント iCEOのジョブズ
  • 第25章 デザイン原理 ジョブズとアイブのスタジオ
  • 第26章 iMac hello(again)
  • 第27章 CEO 経験を積んでなおクレージー
  • 第28章 アップルストア ジーニアスバーとイタリアの砂岩
  • 第29章 デジタルハブ iTunesからiPod
  • 第30章 iTunesストア ハーメルンの笛吹き
  • 第31章 ミュージックマン 人生のサウンドトラック
  • 第32章 ピクサーの友人 ・・・そして敵
  • 第33章 21世紀のマック アップルを際立たせる
  • 第34章 第1ラウンド メメント・モリーー死を忘れるなかれ
  • 第35章 iPhone 三位一体の革命的製品
  • 第36章 第2ラウンド がん再発
  • 第37章 iPad ポストPC時代に向けて
  • 第38章 新たな戦い 昔の戦いの余韻
  • 第39章 無限の彼方へ さあ行くぞ! クラウド、宇宙船、そのまた先へ
  • 第40章 第3ラウンド たそがれの苦闘
  • 第41章 受け継がれてゆくもの 輝く想像の天空

第Ⅱ巻は、大きく分けるとやはり3つに分けられるか。まずはアップルへの復帰から27章のCEOの就任までが最初だろう。次がアップルストアから33章まで、そして最後が闘病しながらも、iPhoneiPadiCloud等を生み出していたったジョブズの姿が描き出されている第34章から第41章まで。

アップル製品の使い心地の良さはなぜなのかということがこれでもかという製品開発時のジョブズの行動で思い知らされる。例えば、デザイン優先のこだわり(シンプルであることの追求)、消費者を常に念頭に置いての製品設計などだ。今の消費者を調査しても、将来消費者が望むものは分からないからやらないという調査屋泣かせの記述もある。

スティーブ・ジョブズ II

スティーブ・ジョブズ II

 

それから日本にはimodeというサービスがあったが、それは消えてしまう(2019年9月30日で新規申し込みは終了)が、アップルが作ったiMacからiPodiPhoneiPadiCloudとiがつけられた機器・サービスが続き、これからも生き残っていくというこの違いはどこから来るのだろうか*1。点と点とつないで考えているか否かの違いか。

 

アップルのクローズ戦略は先頭に立つジョブズがGoing Concernを目指したということが大きい。そこがすべての出発点。その考えを実現するには、消費者のために商品を提供することを考え、消費者は何を望むかを考え、そこからまずデザインを決め、そしてハードが決める。消費者が望んでいることを実現することに徹底的にこだわれば、垂直統合しかないだろうということで、クローズ戦略ということになる。

 ユーザエクスペリエンスを重視し、それを最大化しようとすれば、垂直統合ですべてをコントロールすることがベスト・・・徹底していたんだ。そういう全てに対するこだわりが貫徹しているからこそ、購入後も捨てられない箱が積み上がる。

久々にすごい本を読んだという読後感。いろいろ考えさせられることもある。どこまで活かせるかはわからないけど、この本に書いてあったことには影響を受けるだろう。それほどの本だった。

まだ読んでない人は是非読まれることをお勧めします。

最後にスタンフォード大学の卒業式辞のリンクを貼っておく。


スティーブ・ジョブス スタンフォード大学卒業式辞 日本語字幕版

Stay Hungry, Stay Foolish・・・貪欲であれ、初心を忘れるな・・・と僕は理解したい。

今年9冊目読了しました。

 

*1:自分はimodeの方が先ではなかったからと思っていたが、実はほぼ同じ頃であり、iMacの方が早かったということだ。本書を読んで、アップル製品のiは、indefinite(無期限)のiなのかと思ったりもした。

ノマドワーカーは点と線と面を求めて今日も行くw

水曜日の午後は外の講演会やイベントに出席するため、出ずっぱりだった。

最初の講演は、最近の情報通信政策や5Gの携帯電話についてだった。特に5Gについては、電話という範疇を超えたサービスになるだろうということで、今までの流れ(All in One)がついに変わるときが来るのかというイメージを持たせてくれるものだった。つまり流れは、One in Allへ。

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そして後半の夜のイベントに行くまでの時間が1時間ほどあったので、久しぶりに積極的?にノマドワークしてみようかと、永田町のエクセルシオールカフェでコーヒーのLサイズを購入し、1人用の席へ。

tech-camp.inノマドワーカーについてはとりあえず上の記事を参考にどうぞ。まあ、場所を選ばず仕事する人のこと。だれでもそうだと思うけど、机でないとできない仕事と場所を選ばない仕事があるので、場所を選ばない仕事を外でやることになる。これはITをどこまで使い倒すかで可能性がだいぶ変わるけど、自分のまわりの環境整備でだいぶ広がったのではないかと思う今日この頃。

 

事務処理各種(これが外でできるようになったことは大きい)をこなし、メールをチェックし、そして資料を作成する。ネットへのアクセスは、LTE回線を使っているが、これがもう少し伝送速度がほしい。

今回は結局1時間しかなく、作業時間はあっという間に終わった。それでもいくつかの処理はできたので助かる。これをもっと使い倒すほど外で仕事をしないといけないということに思いをはせ、さらに有効活用するにはどうすべきかを考えよう。

mnoguti.hatenablog.comそして外にいる時間は、ひたすら点を探し、探した点を線や面にする活動に重きを置くことになる。その先に自分の本業があればいいと思う・・・今日この頃。

 

メモ:日本はITを使いこなせていないのか?

今更ながらだけど一応メモとして書いておく(以前どこかに書いたかも・・・)。

日本の企業は米国や中国に比べてITをうまく使えていない、仕事に取り入れられていないとよく言われたが、そうなのだろうか?という点について、多分、必ずしもそうではないだろうと。

例えば自分の仕事だと、業務のいたるところにITは使われていて、仕事の内容(提案、情報収集、分析、とりまとめ、印刷、製本)で分けてみるとさらにITの浸透度が分かる。あまり変わらないのが提案の部分か。大部分はITのおかげで通常のプロジェクトなら一人でできてしまう。つまり生産性は上がっている。

 

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どの業種、職種でも生産性は飛躍的に上がっているのではないか。そしてそれで何が起こったか・・・いろいろな要因もあるけど、アウトプットの単価が下がったと思う。インプットが小さくなったことでアウトプットの単価が安くなった。なぜだろうか?

同じ品質の商品を少ないコストで生産すれば価格は下がるだろう・・・需要と供給の関係からそうなる。生産性はあがったが、それで増えた生産者余剰は競争で市場に吐き出され、消費者余剰となるというわけ。そうなると単価は下がったけど、企業としての売上げを下げるわけはないので、より多くのプロジェクトをこなすことになる。これの繰り返し。実際、最近の日本経済はデフレと言われ、いろいろな価格指数は減少基調だ。

下の関係式で言えば、分子は一定で分母を一生懸命小さくして生産性を上げてきたことになる。これが日本のビジネス界で起こっていたこと。付加価値(GDP)という側面で見れば投入を小さくすることで維持するので大きな成長にはならない。当然、生活は、ITによりいろいろ便利にはなっているが、生活水準が向上するという感覚にはなりづらい。

 

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一方、アメリカはどうだったかというと、競争社会なのでそういう分母を小さくする努力もしていたであろうが、分子を大きくする方向でITをビジネスで活かした。新しいビジネスはそれで代替される部分はあるとしても、結果としてより大きな付加価値が新しく生み出された。その象徴がGAFAGAFAは新しい市場を開拓した。つまり分子の産出が大きくなった。日本にはこれがなかった・・・失われた20年。

そして次に来ている中国・・・アメリカとは違う意味で中国も産出を増やしているし、今後はアメリカと同じ土俵で、新しい技術を使って新しいビジネス、市場を開拓して成長していくだろう。

日本はITを使いこなせていなかったわけではなく、新しいアウトプットを生み出すために使えてなかったということではないかと・・・そうなると、米中のようなアウトプットを増やすようなビジネスが日本にできないのはなぜか?ということが次の疑問としてふわっと出てくる。

「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明

「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明

 
イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)

 

 

関口和一著『パソコン革命の旗手たち』:アップルが米国で急成長しているころ日本のパソコン産業も元気があった!

ジョブズの伝記の第Ⅰ巻を読んだところだった。その内容は面白いのはもちろんだが、パソコン産業という1つの産業が誕生し、成長していく様をジョブズの視点から見られていろいろ考えさせられた。

mnoguti.hatenablog.com

すぐに第Ⅱ巻を読み始めるはずだったが、この頃、日本はどうだったのだろう・・・という疑問がふと横切り・・・そう言えば、あの本があったなと手に取ったのがこの本。

パソコン革命の旗手たち

パソコン革命の旗手たち

 

著者は日経新聞の関口さん。関口さんは新聞記者という立場から日本の情報通信産業を長年見てきた人だ。その人が書いた一冊、日本のパソコン産業の黎明期から成長していく様をいろいろな人の取材をもとに描いている一冊だ。日本のパソコンの歴史はこれを読めば90年代半ば、インターネットの直前までは大体分かってしまうほど、多くの関係者にインタビューし当時を描き出している。

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本書の構成は以下の通り。登場人物、企業は国内外多岐に渡る。多くの人、企業の栄枯盛衰の歴史でもある。

  • プロローグ
  • 第1章 マイコン誕生
  • 第2章 始動するベンチャー
  • 第3章 国民機の開発
  • 第4章 日本語ワープロ
  • 第5章 外資参入
  • 第6章 小さな頭脳
  • 第7章 ソフトにかける
  • 第8章 挑戦者たち
  • 第9章 ウィンテルへの道
  • 第10章 逆襲
  • 第11章 一九九五年
  • エピローグ
  • あとがき

自分がワープロを買ったのは85年ごろだったろうか。シャープの書院だったと思う。その後、大学院に進み、博士課程の時に初めてパソコンを購入したのだが、それがNECの9801RXだったか。確か16ビットマシンの最後の機種だったと思う。それから20年、今、MacBook Proでインターネットを使いこの記事を書いている。たった30年前に起こった産業が我々の世界を激変してしまったのは、改めて思い返してみるとすごいことだと思う。

 

自分はパソコン少年ではなかったので、この本で描き出されている70年代から始まり80年代前半ぐらいまではほとんど知らないことだった。80年代の後半自分でパソコンを買い生活の中で使うようになり、さらに仕事でパソコンを使うようになってからは、本書に出てくるパソコンの名前は覚えがある。NECの98、シャープの68000、富士通の互換機などなど、読みながらあの頃はこういう状況だったのかと当時の思い出と本書の内容を交互に頭の中に描きながら興味深く読める。

その後、90年代までを各章でいろいろな人を取り上げながら、日本のパソコン産業の成長を描き出している。ジョブズの本はジョブズ一人の伝記、こちらは関係者一同のそれぞれの視点で描かれている。単純には比較できないけれど、日米パソコン産業の歴史を知ることができる。

もともと本書を読み始めたのは、ジョブズの伝記を読み、現状の日本の情報通信製造業の衰退を思うとき、その背景には何があったか、その要因を少しでも知りたいと思ったからだ。読み終わってどうだったかというと、はっきりしたことは分からない。

 

ぼんやり思うのは・・・

  1. 日本の産業構造としてベンチャーなどによる新陳代謝が弱かったこと
  2. 企業組織・戦略としてファブレス経営を採用しなかったこと
  3. 人的資源が限られていたこと
  4. 社内ベンチャーでの社内調整の大変さ

パソコン産業が技術革新が激しい産業だったということを前提として上の要因が大きく影響したことになったということだろうか。創業者が立ち上げたとしてもそれをさらに発展させるのは必ずしも容易ではない。ベンチャーによる新規参入はそれを社外リソースが代役する。ファブレス経営は比較優位を最大限利用しようとすると採用することになると思うのだが、日本ではそうならなかった。技術特性(例えばネットワーク効果)を、産業構造を、マーケットをどこまで分析していたのか?人的資源は、世界から人が集まってくる米国とは比べ物にならない。そして既存企業の中での新規事業の立ち上げの難しさ・・・思い浮かぶのはこのぐらいだが、これだけ揃ってしまえば衰退したことも納得してしまう。

米国のすごさを感じずにはいられないが、その米国でも情報通信産業において地域的な栄枯盛衰はあった。それが西のシリコンバレーに対し、東のボストン・ルート128になる。

現代の二都物語

現代の二都物語

 

次はこの現代の二都物語を読むのか、ジョブズのⅡ巻を読むのか、あるいはTron関連の書籍を読むか・・・。

スティーブ・ジョブズ II

スティーブ・ジョブズ II

 

以前、著者の関口さんに直接話を聞いたことがあったのだが、その際、関口さんは次は「ネット革命の旗手たち」を書きたいと言われていた。本書の最後もそれを匂わせるような記述になっているが、今日に至るまで出ていない。確か日経新聞にはそれに近いような連載記事があったような記憶があるが、その後のパソコン、ネット、情報通信産業に起こったこと*1を見れば、「ネット革命の旗手たち」を書くことはなかなか困難なのではないかと思う。でも読んでみたいな!!

今年8冊目読了しました。

 

*1:キーワードだけ上げてみると・・・インターネット、ブロードバンド、携帯電話、スマートフォンクラウドWeb2.0SNS、第4次産業革命、デジタルトランスフォーメーション、電子商取引ブロックチェーンなどなど切りがない。

シェアリングエコノミー協会Sharing Neighbors主催:[個人会員限定]snsセルフブランディング基礎講座に行ってきた

将来、何かやりたいと思っているが、何をやるかは決まっていない・・・が、動き出さないといけないという思いから、シェアリングエコノミー協会のSharing Neighborsに登録し、そこでの基礎講座に参加してみた。

sharing-economy.jp

この日のテーマはセルフブランディング、要するにネット上で自分をどのように売り出していくか、どのように見せるか、どのようにして必要とする人に認知してもらうかをSNSを使ってやるにはどうするかを考えてみましょうという講座だった。

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具体的な内容を明らかにするのは、Sharing Neighbors個人会員限定だったので、ここでは控えるが、自分もいろいろSNSを使っている人間として、今後、これをどのように自分の将来に役立てていくのかを考えるのに非常に有益な情報となった。

 

ちなみに自分のSNSは以下の通り。まあ、端からやってますねって感じ。

この他に、食べログとかもやっている。

さて、これだけいろいろやっていて、これを体系立ててブランディングに使っているかというと、当然、使ってない。

自分の各SNSは、その最初がブログであり、それは元々、近親者(両親など)に対して現状報告として書き始めたもので一番続いているSNS。ブログの頃はWeb2.0と言っていた。懐かしい。

twitterfacebookはそれこそSNSと言われ始めた頃だと思うが、商売柄やり始めるのは比較的早かったのではないかと。ただ利用目的は、ブログと同じだった。だから同じような内容をいろいろなSNSを使って発信していたという感じ。インスタはその写真版で今比較的使っているSNSYoutubeはそれの動画版て感じか、自分の動画を発信するという点では利用頻度は低い。Youtuberを目指そうとも考えていない。LINEはごくごく近くにいる人との連絡手段という位置付けだ。食べログは、ブログに次いで長くやっているSNSだが、自分としては食べ物の備忘録になっているし、ブログと投稿は重複している。

 

セルフブランディングにはこれらのメディアを効果的に使う必要があるが、自分の場合、現状の利用を前提とした時、どう組み立てるのが効果的なのだろうかと考えてみた。

今はブログが一番オリジナルな情報が出るところではないかと思うので、最終的にはブログの閲覧数やフォロワー数を増やすことが最終目的になろうか。そうすると、twitterfacebookInstagramYouTube食べログはそのブログへ集客するための入り口の役割を果たすというところだろうか。現状の使い方を振り返ってみると、Instagram以外はそれに近い感じにはなっている・・・と思う。

さて、講座では複数のSNSを使って、注目度をあげ、結果的に閲覧数やフォロワーが自己増殖していくように使っていくことが大切ということだったのだが、自分の場合はそのようには機能していない。自分でも閲覧数やフォロワーが頭打ちでどうしてなのだろうかと思っていたが、この時改めて認識したのだが(鈍い)、自分の場合は誰に向けてどのような情報を提供していくのかという点で拡大可能性の低いものになっていたということだ。

自分1人、1日でできる  パーソナルブランディング (DOBOOKS)

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現状のSNSの使い方は、ブログを「近親者に対して現状報告として書き始めた」と書いた通り、近親者が多少広がった点はあるが、今も変わらずその範囲の人たちに対する情報発信に止まっていたということだ。

現状では将来何をやるか決まっていないので、それが決まったらそのやることを中心に情報を発信していくように考えてみよう。その時には、今、使いそびれているnoteを使ってみようかと思う。

だれでもかんたん「売れるnote」のつくりかた
 

さて、SNSの使い方の問題点は分かったので、残る課題は、何をするのかというところ。ここはまだ自分でもはっきりしない。Sharing Neighbors主催の講座などにいろいろ出てみていろいろな人のやっていることを勉強させてもらってもう少し考えてみる。

基礎講座で一緒になった皆さん、当日の講師の先生(91年生まれと聞いてびっくりした@@!)、Sharing Neighborsの幹事の皆様、ありがとうございました。

引き続きよろしくお願いします。