日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

Apple Special Event. September 10, 2019.

9月10日、アップルの秋の恒例イベントがあった。

f:id:mnoguti:20190606091856j:plain

以前はあまり注目していなかったけど、最近、ジョブズの本を読んで・・・

mnoguti.hatenablog.com

mnoguti.hatenablog.com

 

いろいろ気づかされ、ジョニーアイブの本を読んで・・・

mnoguti.hatenablog.com

 

なるほどと納得させられ、そして今、これを読んでる。

PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

 

今のアップルを率いるクックについて書かれている、まだこれは読んでいない。

ティム・クック-アップルをさらなる高みへと押し上げた天才

ティム・クック-アップルをさらなる高みへと押し上げた天才

 

iPhoneをはじめ、アップルの製品やサービスがどうなっていくのか、利用者の視点というよりジョブズやアイブが求めていたもの、クックが率いるアップルが進む先が今回はどのように表現されるのか・・・そんなところを注目しながら見ている自分がいたり。


September Event 2019 — Apple

3眼カメラ・・・画像、4K映像への志向か。新たな画像・映像の世界を切り開く製品になるのか。

どうだろう・・・洗練を突き詰めると簡潔になる・・・そしてすべてが一体となって機能する・・・そしてシンプルさの追求が生み出す新たな製品・・・少し落ち着いたら新しくオープンしたアップルストア丸の内にでも行ってみようか。

楽しみ。

 

石山アンジュ著『シェアライフー新しい社会の新しい生き方ー』:シェアリングエコノミーの啓蒙書というよりは現代社会に対する問題提起の書

この本の最大の魅力は、シェアライフを実践している人の手による著書だということだ。自分で経験し、かつ、全国のシェアライフをしている人たちとふれあい、政府の政策に関わる。日々の営みがシェアライフそのものと言ってもいいだろう。

 

その著者が書いた一冊・・・最初は啓蒙書として読んでいたが、読み進むにつれてこれは啓蒙書というよりシェアライフを通してみた現代社会に対する問題提起の書として読めると思った。

f:id:mnoguti:20190829233911j:plain

自分らが普段生活している社会、財やサービスをシェアするシステムとしては、市場メカニズムがある。そうなんだよ、日々、お金を払ってモノやサービスを売買しているけど、これは共有するシステムの一種だ。

 

本書が問うているのは、その社会においてなぜ今シェアライフ、シェアリングエコノミーなのか?ということだ。

シェアライフ 新しい社会の新しい生き方

シェアライフ 新しい社会の新しい生き方

 

本書の構成は以下の通り。

  • はじめに
  • 章 私のシェアライフ(60人の家族、100の家、シェアする社会の登場、気づけば、私はずっと「家族」を探してきた、個人の意思よりも組織の理論が尊重される社会への違和感、シェアとは希望である)
  • 第1章 新しい時代(前提が失われた時代に生きる私たち、より人間が人間らしく生きるには、個人中心の時代の到来、「豊かさ」のパラダイムシフト、私から私たちへ)
  • 第2章 新しい価値観(「シェア」とは?、見えない価値が価値になる、シェアの本質とは「つながり」)
  • 第3章 新しい生き方(シェアで「働き方」が変わる、シェアで「住む・暮らし方」が変わる、シェアで「旅」のスタイルが変わる、シェアで「人生100年時代」に備える、シェアで「家族・子育て」の概念が変わる、シェアで「学び」が変わる)
  • 第4章 つながりが社会を救う(日本が直面する課題、シェアで地域課題を解決する、世界中で広がるシェアリングシティ、新たなセーフティネット
  • 第5章 シェアするマインド(シェアライフは「信頼」で成り立つ、信頼できる・信頼される自分になろう)
  • 終章 シェアの未来(資本主義型と持続可能型2つのシナリオ、ルールと社会制度の課題)
  • おわりに
  • シェアライフを今すぐ始めたい人へ

 

章の下の節の見出しまで書き出してみたが、どうだろうか。自分のこれまでの体験から始まり、シェアリングエコノミーが出てきた時代背景を語り、シェアリングエコノミーの実際を語る。用語の使い方は少々甘いところがあるが、それを考慮してもなお読んで自問自答し、考えるための問題提起の書としての価値は十分だ。

4章以降では、シェアリングエコノミーが果たしつつある役割を語り、それを実践するための大切な要素として「信頼」を語る。そして最後にシェアリングエコノミーの将来を考える。著者が訴えたかったこと・・・それを行間から読み取るようにじっくり読みたい。

シェアライフ

シェアライフ

 

 

市場メカニズムがあるにもかかわらず、なぜ今、シェアなのか、市場メカニズムの限界か、あるいは社会のそこここが錆びついてしまったためか、その原因はなんなのか。そうやって考えてくると、シェアリングエコノミーは社会変革のツールであり、ICT分野から見れば、市井の端々までデジタルトランスフォーメーションを行き渡らせる手段でもあり、シェアライフはそれを実践するということだろう。

持続可能な地域のつくり方――未来を育む「人と経済の生態系」のデザイン

持続可能な地域のつくり方――未来を育む「人と経済の生態系」のデザイン

 

シェアライフ、シェアリングエコノミー、シェアリングビジネスという社会変革のツールがなぜ今必要なのかという点を考えるとき参考になるのが、SDGs(Sustainable Development Goals)という考え方だ。

その参考書としては、ここに挙げた「持続可能な地域の作り方」が参考になる。これについてはまた別途ご紹介したい。

 

渋滞は移動する・・・渋滞の解決は他の渋滞を生む、この行き着く先はどうなるのか?

この夏も長距離ドライブでは何回か渋滞に遭遇した。特にお盆の徳島行きは神奈川県内で事故渋滞と自然渋滞の両方に巻き込まれ散々だった。こうやって渋滞に遭遇して、大変な目にあっていると、普段から渋滞に関心が向く。

 

f:id:mnoguti:20190506111950j:plain

そうすると車に乗っていないのに、日本道路交通情報センターのHPに行って渋滞の状況を見たりする。日々の渋滞は、大体、いつも決まったところで発生する。しかし、少し長い目で見るとそうでもないことに気づいた。

 

f:id:mnoguti:20190827223256p:plain

高速道路の渋滞を念頭に考えているが、高速の渋滞解消は遅い車が走る車線(ゆずり車線や登坂車線)を増やすなどの対応はできるが、上り坂を平らにしたりするなど根本的な改良は加えられない。だから渋滞の発生箇所は、上り坂の手前が多い。あるいはかつての料金所のように強制的に速度を落とされる場所だ(今だと工事区間とか)。

上り坂の手前の渋滞が少なくなるのは、代替路ができた時ということになる。例えば、新東名の浜松いなさJCTから豊田東JCTが開通して、東名の音羽蒲生あたりの渋滞がなくなるとか、高槻から神戸まで新名神ができて中国自動車道等の渋滞が減るとかだ。

 

f:id:mnoguti:20190817091508j:plain

そうやって高速道路網が完成していくと徐々に渋滞はなくなり、いずれは渋滞が全くなく快適なドライブができるのではないかと漠然と考えていたが、実はそうじゃないということに最近気付いた(ここで書くようなことはすでに既知という人も結構いるだろう)。

例えば、首都高渋谷線の三軒茶屋から大橋JCTあたりや東名の神奈川県内はかつてよりより渋滞が激しくなっているように感じるし、京都は上り線の渋滞がひどくなっている。そして最近は伊勢湾岸道で渋滞に引っかかるようになったという具合だ。これまでも渋滞の名所だったところの渋滞がさらにひどくなっている。

 

f:id:mnoguti:20190817091419j:plain

理屈は簡単で、あるところの渋滞が解消されると、他のまだ対応できてない渋滞発生場所の交通量がさらに増えて、そこの渋滞がひどくなるのと、隠れ渋滞箇所が顕在化するからだ。つまり料金所がETCになり、渋滞が少なくなっている分、そのしわ寄せは他の渋滞を激しくしていることになる。

 

それまで渋滞にならずに済んでいた場所が交通量が増えたことによって渋滞が発生するようになる。これは京都の渋滞が該当するかもしれない。以前は上り線で草津JCT新名神に入るところは渋滞はなく、京都東から京都南あたりを中心に渋滞していたのだが、最近は草津JCTから始まっていることが多い。例外的だが、新名神の宝塚北SAのようにそこにわざわざ寄る車で本線まで渋滞になってしまうようなところもある。

f:id:mnoguti:20190825140658j:plain
いづれは自分が通るコースでは渋滞はなくなるのだろうと思っていたが、それはどうか分からないというのが本当のところだ。例えば、東名の神奈川県内は新東名が完成してもおそらく混雑は変わらない。伊勢湾岸道もさらにひどくなることは考えられるが、その逆はどうだろうか。草津JCTを先頭にした渋滞は大津から高槻まで新名神が開通すると解消されるかもしれないが、その分、どこかで新たに渋滞が発生する可能性は十分ある。それが伊勢湾岸道かもしれない。

完全自動運転になって、AIで車の流れを制御すれば渋滞は解消されるのだろうか。それでも完全に需要をコントロールできない限り無理なような気がする。人が移動する限り、車の渋滞は無くならない。

逆にこれからの渋滞箇所は以前は分散していた渋滞がそこに集中して起こることになり、より激しい渋滞になると想像できる。これからは渋滞に巻き込まれるとより大変になる・・・渋滞は避けて行動するようにしましょう。

 

リーアンダー・ケイニー著『ジョナサン・アイブ:偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー』:アップル製品の使い心地の良さの理由が分かる一冊

スティーブ・ジョブズの本を読んでいる最中にこの本の存在を知った。当然、ジョブズの本を読んだ後、次に読む本はこの本と決めていた*1

 

f:id:mnoguti:20190820151248j:plain

アイブのこの本を読んでいる最中に当の本人がアップルを辞めるというニュースに接した。なぜなのだろう?と思った訳だが、本書を読んでいると、アップルという会社、アイブのアップルでの立場、物作りにおけるデザインの役割を考えた時、辞めるというのはそんなに不自然でないなと思ったのは自分だけだろうか。

 

ジョナサン・アイブ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー

ジョナサン・アイブ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー

 

 いろいろ考えながら読まされた本である訳だが、章立ては以下の通り。

  • 日本語版序文
  • 主な登場人物*2
  • まえがき
  • 第1章 生い立ち
  • 第2章 イギリスのデザイン教育
  • 第3章 ロンドンでの生活
  • 第4章 アップル入社
  • 第5章 ヒット連発
  • 第7章 鉄のカーテンの向こう側
  • 第8章 iPod
  • 第9章 製造・素材・そのほかのこと
  • 第10章 iPhone
  • 第11章 iPad
  • 第12章 ユニボディ
  • 第13章 サー・ジョニー
  • 謝辞
  • 守秘義務と情報源
  • 注記

読み終えてしまうとあっという間、興味深いという意味で非常に面白い内容だった。

ジョナサン・アイブ

ジョナサン・アイブ

 

 

ジョブズの本を読んだ後だけに、頭の中で比べながら読むところもあり、ジョブズもアイブも父親の存在が大きかったのかと思ったり、環境ってやっぱり大事よねと思ったり、デザインに対する考え方、捉え方で二人は通じ合うものがあった訳だけれど、奇跡のような取り合わせだと思ったりといろいろある。 

Jony Ive: The Genius Behind Apple's Greatest Products (English Edition)

Jony Ive: The Genius Behind Apple's Greatest Products (English Edition)

 

この本は、アイブについて書かれているが、アイブの考え方を通して、デザインというものの大切さが描かれているとも言えないだろうか。デザインから考える・・・まずデザインがあり、それを可能にする内部機器のあり方が決まる。そしてそのデザインそのものは、ユーザが意識しないようにすることが究極の目的だとして描かれている。

ひたすらシンプルさを追求し、追求することで、そこから出てくる様々な課題をあるものはクリアし、あるものは諦め次善の策をとる。それは妥協のない取り組みの繰り返しだった。

 

そういう努力の賜物がアップルの製品だ。同業他社が作る製品とは使い勝手が全く違うと感じさせるのも、デザインという視点で、表面だけでなく、内部までこだわり、また製品を作る思想についても「シンプル」を貫徹して突き詰めるというその姿勢・・・ただただすごいと思った。

この本を読むとますますアップル製品を使いたくなってしまうと同時に、アイブが外に出た後のアップルがどうなっていくのかも見守っていきたいと思うのでした。

今年11冊目読了しました。

 

*1:ジョブズの本についての記事は以下の通り。

mnoguti.hatenablog.com

mnoguti.hatenablog.com

*2:この種の本で主な登場人物が乗せられているのは珍しいと思うのは自分だけ?

個人情報の経済的価値を考える:マイデータ・マイライフに参加する(電通と富士通の試み)

電通さんと富士通さんがGAFAに牛耳られていると見られているネット上の個人データに一矢報いようとして「パーソナルデータを活用した新しいライフスタイルを提案するライフデザインの検討を開始」した。その取り組みの一端が語られたワークショップだった。

 

peatix.com

今回のワークショップは、「本活動の一環として両社は、個人に関わる「時間」と「趣向」のデータを活用し、個人にあったライフスタイルをデザインする実証実験を、2019年8月に実施します。本実証実験では、データは自分自身がコントロールすべきという考えのもと、両社が参加者に、自分自身のデータを自分の生活のために活用することを体感いただくため、参加者が利用許諾した自身のGoogle カレンダーのデータを活用し趣味・趣向のデータをマッチングさせてライフスタイルを提案します。」

f:id:mnoguti:20181113122535j:plain

「また、本実証実験に向けて構築するサービスでは、個人が安心してデータを取り扱うことを可能にする富士通PDS(Personal Data Store)サービスである「Personium(ペルソニウム)*1」サービスを基盤とし、電通が提唱する「タイムフィリング*2」という考えのもとで富士通が開発したアプリケーションを使用します。」*3ということを体験するものだった。

f:id:mnoguti:20190815185736p:plain

 

いろいろハプニングもあったが、自分にとってはGAFAが世界中から集めている個人情報、個人データが個人にとってどういう意味を持っているのかを実感させてもらえるワークショップであった。それがどのようなものであったか、この日、庄司先生が自分を例にして個人データの持つ可能性を示してくれたので、それの一部を紹介しよう。

f:id:mnoguti:20190814104134j:plain

ここで庄司先生から示されたことは先日の情報通信白書の読書会で考えたこととつながるものであり、読書会の話がどちらかというとマクロや産業レベルの話であったのに対し、この時は個人レベルの話と言えただろう。

mnoguti.hatenablog.com

 

話の内容は、もう少し自分の情報を大切にしましょう、自分の情報をプライバーの問題だけでなく、もう少し自分で上手く生かして使うことを考えましょう。そうすると、個人情報の経済的価値が見えてきませんか・・・というものだと僕は受け止めた。

そうなのだ。今のままでは、プライバシーをあまりに重視するあまり、将来、個人情報の持つ経済的価値を見殺してしまい、それが本来持っている価値を所有している本人でさえ死蔵してしまうのではないかという懸念。今で言えば、GAFAに自由に(無料で)使わせていいのかということだ。プライバシーとか、忘れられる権利とかを検討するのも大切なのだが、それの持つ経済的価値をもう少し考えてみてはどうかということだと思う*4

f:id:mnoguti:20190814104142j:plain

 

そこで実際に考えてみようということになる。「定量化する自分」ということで、まずは、日常生活がどの程度定量化されているかを考えるといいだろうということで具体的に考えさせてくれた。

f:id:mnoguti:20190814104149j:plain

上の写真の通り、いつ(スケジュール)、どこ(地図)、だれ(人間関係)、なに(買い物)の軸で整理してみると、意外とたくさんあることに気づくのではないか。

順不同で自分の定量化の例を上げてみると、会社サイボウズ(スケジュール)、iPhoneカレンダ(スケジュール)、GoolgeMap(行き先)、Facebook(日々の出来事、人間関係)、twitter(日々の出来事、人間関係)、Instagram(日々の出来事、人間関係)、ブログ(日々の出来事)、Amazon楽天(購買行動)、Garming(ランング等運動、心拍数)、mealog(体重、体脂肪率)、Eight(名刺管理)、乗り換えNAVI等(移動)ほぼ起きている間の行動は何らかの形で記録されている。

f:id:mnoguti:20190814104158j:plain

 

これらのデータをまず各分野でなるべく1つに集約して簡潔にすることと、そのデータをさらに連携させるとそこからまたいろいろ便利なことができるようになるのではないかという問いかけだったが、実はこのデータの連携がなかなか上手くいかないという現状。それに対する富士通さんと電通さんの試みというつながりになる。 

f:id:mnoguti:20190814105213j:plain

もっと便利になるはずということで、ここでは、健康、娯楽、人間関係に基づいて具体的に考えた。この日は、それを、ペルソニウムサービスで実体験してみたわけだが、時間が短かったのでそこを実感するまではいかなかったが、庄司先生の話を聞きながらそういうことだったかとピンときたことはきた。

f:id:mnoguti:20190814104207j:plain

こうやって考えてくると、デジタル経済を成長させるためには、マクロ、産業レベルの取り組みとミクロ、個人レベルの取り組みの両面が必要なのだと思えてくる。GAFAに対抗する云々ではなく、デジタル経済を成長のエンジンにするためにも個人情報の経済財としての可能性、それを可能にするための制度設計がこれからは大切なのではないかと思うのでした。

 

*1:パーソナルデータの開示者や活用者に対し、データ保管やアクセス管理可能なデータ領域を提供するサービス。

*2:自分の時間をより能動的に埋めていくことで、生活にリズムができ、好奇心や興味が芽生え、新たな出会いが生まれる、という考え方。(電通より商標出願中)

*3:

http://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0513-009813.html から引用。

*4:人は日々生活することでいろいろな生活情報を生産している。それを取引すれば・・・今の感覚で言えば、働かずに収入を得る道が開ける・・・ベイシックインカムに近いものではないか?