日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

進む高速道路網の整備

気づいてみれば、交通インフラ、特に高速道路のここ最近の建設で自分に関しての国内移動についてはずいぶん便利になったものだ。

30年以上前、全国総合開発計画など国土開発が色々議論されていた頃、国内の高速道路などインフラ整備≒公共事業として、それに期待する一方、その建設費と採算性から多くは建設にストップがかかっていた、あるいはそれほど積極的ではなかったと思う。その後、道路公団の民営化があり、インフラの建設は民間、すなわち市場メカニズムの下、整備されることになった。

当時の自分の印象からすると、市場メカニズムの下整備されるのだから、これまで以上に採算性が問われることになり、高速道路のこれ以上の建設は難しいだろうなと思っていた。民営化される前はそもそも整備することの是非がマスコミを賑わすことがかなりあったと思う・・・それがさらに市場メカニズムの下、整備することのマイナス面が出てくると思っていた。

しかし、民営化後はそういう議論があまり出なていないように思える。民間企業が自己責任でやることだからということなのだろうか。

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(写真は新幹線だけど)・・・で、公団が2005年に民営化されてから、それなりに時間が経って気づいてみたら、自分が分かる範囲でも、高速道路は東京周辺だと外環道や圏央道の建設が進んでいるし、御殿場より東側の新東名も建設が進んでいる。西日本では、新東名が豊田東まで繋がり、東名の音羽蒲郡あたりの渋滞も改善した。現在は、亀山から四日市にかけての新名神の建設が進んでいて、これが開通すると四日市前後の渋滞も劇的に改善されることになるのだろう。

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印象としては、民営化前より、高速道路はその建設が積極化しているのではないかと思う*1。しかし、全てが全て上手くいっているわけではないであろう。自分の見える範囲、つまり巨大な需要がある地域での民営化、市場メカニズムの活用は概ね成功だったということになるのだろうか。逆に、地方都市、過疎地のインフラをどうするのか、コンパクトシティなどの議論などもあり、今後、こちらの整備は再構築を余儀無くされるのではないか。

自分としては、何と言っても、徳島への長距離ドライブが新東名の開通で改善されたのが非常に大きい*2

高速道路は今後も着実な整備が進んでいくのだろうが、新東名の御殿場から東の部分と新名神の亀山・四日市間の開通が最も期待される。東京周辺では外環道が関越と東名が開通するとかなり車の流れが代わり、首都高などの利用もより便利になるのではなかろうか。

自分の周りを見ているとインフラの整備は結構なことのように見えるが、人口が減少して行く時代に、自動運転の普及などインフラの整備を今までの計画イメージから、新しい状況に合わせてどのように修正して行くのか・・・選択と集中がこれから問われて行くのだろう。

*1:民営化して変わったといえば、高速道路のSAやPAだ。以前は休憩所のイメージが強かった。現在もそういう面でのサービスの充実はもちろんあるが、それ以上に楽しめるレジャー施設という要素が大きく加わって人を高速道路に呼び寄せている面が新たに加わっている。

*2:大動脈を利用する人にとっては利便性が向上しているが、その周辺ではどうなのだろうか。そちらをどうするか、どのようなインフラ整備が必要なのか市場に任せておいていいのかなどと思う。