日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

あれから4年・・・311東日本大震災

あれから4年。
パソコンに保存されていた過去の写真を整理していたら当日地震後の我が家の写真が出てきた。
最初の一葉は自分の机と本棚。二つの組み立て式の書棚なのだが、右側の本棚は前に倒れていた。左側はほぼ無事。本もほとんど落下していない。地震発生時、ここで作業していたらどうなっていたか・・・今更ながら想像すると背筋が寒くなる。

2つの本棚で差が出たのは、この本棚は作りが防災対応で天井と本棚の間に突っ張りが作りつけられて、それをしっかり固定してさえいれば倒れないような設計だった。右側のそれは緩んでいたからその突っ張りが役に立たなかった。まさか緩むとは思わなかったので、設置して以来、しっかり固定されているか確認していなかった。日ごろからゆるみがないか確認しておいたら、この被害は間違いなく食い止められた。日ごろから確認を怠らないことが防災の第一歩。
それから実際地震に見舞われている最中の避難行動だけれど、これだけ本が崩れ落ちると、机の下に潜り込むなんてのは到底不可能。写真の通り我が家がそうだったが、研究所の自席も同じような状況だった。発生時、研究所の自席で仕事していたが、机の下に隠れることは到底できなかった。茫然と立ち尽くし、足元が本で埋もれていくのを感じながら、揺れが治まるまでじっとしていた。この時の経験を忘れなければ、地震を考えたとき、人がいる周辺、避難予定の場所などにモノは置かない方がいいと思うが、実際は今も自席には結構本が置いてある。自宅にも当時の本棚がある。さすがに最近は突っ張りの部分は時々確認するようにしている。
そしてこちらは台所。

いくつかの食器は落下し、壊れたものもあるし、壊れなかったものもある。お気に入りの菊正宗の宇平印のぐい呑みがものの見事に壊れたのはショックだった。でもその程度で済んだのは奇跡だったかもしれない。茶箪笥の扉が留めてあれば、食器の落下は防げたかもしれない・・・しかし、日ごろ頻繁に使うところはなかなかこまめな対応はおろそかになる。
毎日の何気ない対応がいざという時に効果を出す・・・転ばぬ先の杖。
当時、都区内から多くの徒歩避難者が主要道を埋め尽くしたが、あの時、たとえば多摩川、隅田川、荒川、江戸川などの橋が落ちたらどうなっていたか。そこまで大きな川でなくても橋が落ちていたらどうなっていたか。鉄道や道路の跨線橋、跨路橋が落ちていたら・・・たとえば新宿大ガード下、渋谷駅周辺、大塚、駒込、田端あたりの山手線にかかっている橋が落ちていたらどうなっていたか・・・想像するだに恐ろしい。
日本列島は活動期に入ったと言われる。いつ巨大地震に見舞われても、慌てず対応できるように、心構えと最低限の備えはしておかなくてはと思う。