日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

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攻殻機動隊ARISE眠らない目の男(1)(2)

原作者の攻殻機動隊、押井作品の攻殻機動隊、神山作品の攻殻機動隊・・・どちらもICTという側面から未来を考えるときいろいろ面白い視点を与えてくれる作品だ・・・などと自分の専門と近いところにある作品ということでDVDなどは周りがあきれるほど繰り返し見ている。
そして、それらの作品にちりばめられている公安9課メンバーの過去。特に2nd GIGでは各メンバーの過去をかなり描いていなかっただろうか。
今回のARISEはその過去を扱う作品だ・・・という理解だったが、予告編でのサイトウのハゲ坊主姿に絶句して、映画もDVDも全く見ていなかった。今回、漫画版のARISEを1巻、2巻、まとめ買いしたが、全くの衝動買い。買って書店を出るときにちょっと後悔したほどだった・・・いつもの積読病が出たかと。
帰宅して早々に読み始めたのだが・・・これまでの攻殻を知っている者をそれほど裏切るものでもないというのが読後感だ。まあ、ハゲ坊主のサイトウが最初のページしか出てこなかったからかもしれない。

攻殻機動隊ARISE ~眠らない眼の男Sleepless Eye~(2) (KCデラックス ヤングマガジン)

攻殻機動隊ARISE ~眠らない眼の男Sleepless Eye~(2) (KCデラックス ヤングマガジン)

攻殻機動隊ARISE ~眠らない眼の男Sleepless Eye~(3) (KCデラックス ヤングマガジン)

攻殻機動隊ARISE ~眠らない眼の男Sleepless Eye~(3) (KCデラックス ヤングマガジン)

攻殻機動隊は単なるSFではなく、原作者である士郎正宗、映画監督である押井守、アニメ監督の神山健二らのそれぞれの哲学的な問いもあり、いろいろ思考させられるのが、見飽きずに何度も見ることの背景にあるのだろう。今回のARISEがそのような作品に仕上げられているのかはこの2巻を読んだだけでは僕には分からなかった。しばらくして読み返せば何か出てくるのかもしれない。
そして今回一番印象に残っているのは戦闘シーンが多いことだ。これまでの2作品の前を描くということだから第3次非核大戦のことなどが描かれるのかと思ったが、そうでもない。地域紛争なのか大戦の局地戦闘なのか分からないが、いろいろな戦地を転戦しているその戦闘シーンが多く描かれている。そこで描かれている死は、神山作品でタチコマを通して描かれていたそれとは異なる。はるかに直接的だ。
3巻がもうすぐ出るらしいので、それを購入したらまた1巻から読み直してみようと思う。その時、どの程度頭の中で咀嚼されて違う作品に自分の中で変化しているか・・・どうだろか。
とりあえず、映画もDVDもまだ観ないだろなw