2014年GWの高速道路の混み具合が(感覚的に)自分の予想よりかなり下回っていたのはこの前書いた通りだが、その時、要因として挙げたのは以下の3つ。
- 高速道路料金の変更(値上げと割引制度の終了?)
- ガソリンの高騰(レギュラでも170円近い)
- 消費増税の影響
これらがどの程度影響していたかを確かめるべく、高速道路の交通量を調べてみた。データは独立行政法人日本高速道路保有債務返済機構のHPから入手できる。
現在直接入手できるのは、2005年10月から2014年3月まで(ただし前年度比が出ているので2004年10月までさかのぼれる。そこまで含めて114ポイント)。当然、GWの交通量はまだ入手できない・・・当然なのだが、自分は入手できるものと思っていた。最近この手の分析してないから、データを扱う感覚も忘れているようだ。
そうは言っても、せっかく入手し、エクセルに投入したデータだ、これで何が分かるか考えてみよう。数字を見る前にデータの特徴などを少々整理する。
さらに引用すると・・・
- NEXCO系3会社は、原則として1回の利用につき1台とカウントしたインターチェンジ出口の台数
- 本四高速道路?は、神戸淡路鳴門自動車道、瀬戸中央自動車道、西瀬戸自動車道の県境断面交通量の合計値
- 平成24年1月より、首都高速道路?・阪神高速道路?の交通量は料金圏撤廃のため首都高速または阪神高速1回の利用を「1台」として集計。前年同月比は前年同月の通行台数を料金圏撤廃と仮定して算出
各路線で微妙に数字のカウント方法が異なる。これが分析にどう影響してくるのかよく分からない。
グラフは、NEXCO系3会社(東日本、中日本、西日本高速道路?)とそれ以外の路線も加えた合計の2本を掲載している。このグラフに補助線を入れてみた。
さてどのような特徴が読み取れるだろうか。
- 季節変動の存在(8月がピーク、1月がボトム)
- 各周期の中で下降傾向がみられる(8月から1月に向けて)
- トレンドとしてはほぼ横ばい
- 2010年5月6月あたりで断層があるように見える(民主党の1000円政策の期間は2009年3月から2011年6月まで)
高速道路交通量のピークが8月だったとは驚き。お盆の帰省ラッシュがかなり効いているのだろう。
月別の動きがよりわかるようなグラフにするとこうなる。
改めてこのグラフから読み取れるのは・・・
- 毎月少しずつだが前年増となっている(例外あり)
- いずれの年でも8月がピークとなっている。また第2のピークが3月であることが分かる
- 2009までと2010年以降は明らかに交通量が異なっている
- 季節変動の形はほぼ変化ない
民主党の1000円政策(2011年6月終了)がなくなってだいぶ交通量は減ったのではないかと感じていたが、このグラフを見る限り、それほど減ってない。むしろ順調に増えていると言える。
表題は「料金政策の変更は高速道路の交通量にどのように影響したか?」としたが、これではよく分からない。
一番のなぞは、民主党の1000円政策が始まったのが、2009年3月からなのだが交通量が目に見えて増えだしたのは2010年に入ってからで、かなりのタイムラグがあるという点。同時にすべての路線で料金割引が始まったわけではないようなのでその影響かと思うが、少し時間がかかりすぎるなという印象だ。
高速道路をめぐる3CとPEST分析でもしないといけないかな。
とりあえずここまで。