先月の某日、エミさんの誕生祝いで広尾にある分とく山さんに行ってきた。
昔、会社が青山一丁目にあったので、広尾は近いと言えば近い場所だったのだが、そちら方面は足を伸ばしたことがなかった。精々、西麻布交差点近くのかおたんラーメンに一度だけ行ったことがあったぐらい。
分とく山さんの存在は、比較的初期の美味しんぼに登場していたのでそれを通して知っていた。その内、店主の野崎さんがテレビに出るようになったりして、頭の中に焼き付けられた。当然、僕の頭の中のイメージはその当時の、しかも漫画のイメージのままなので、古風な和風の建物を想像していたが、まず、そこからいい意味で裏切られた。
その日は青山一丁目から外苑西通りを歩いていったのだが、昔、約10年間通った会社近くを通り、かおたんラーメンの存在を確認して、旧霞町の交差点、西麻布の交差点をわたりしばらく行くとそのモダンな建物が目に入る。建物を見たとき、「...これがそうか?」と・・・もっとひなびた建物を想像していたのでちょっとびっくり。
7時ごろに着いたのだが、店内にはすでにお客が結構いる雰囲気が伝わってくる。そしていい店に行くと感じる独特の緊張感。期待させるものがある。僕らは2階の席に案内される。カウンター・・・しかも板さんの目の前だ。包丁さばきや料理の盛り付けを身近にみられる距離・・・こういう席が大好き。
最初ビールを頂き、その後は日本酒。料理は全部で10品ほどを堪能する。一品一品、板さんの包丁裁きを見ながら料理をいただく。こういうのいいです。そして配膳の人もてきぱきしていて、いい雰囲気のなかで、旬の料理を頂く。美味しかった(^^)d
出てきた料理は、先付け(鱈の白味噌仕立て)、八寸(卵黄の味噌漬け、とこぶしのうに焼き、山芋の酒盗添え、鰻の柚子衣巻き、餅米のラム肉包み)、吸い物(すっぽん饅頭)、造り(ぶり、ひらめ、巻き海老)、甘鯛の焼き物、鮑の磯焼き、ふぐの唐揚げ、ホタテと生のりの土鍋ご飯、フルーツの求肥包みという具合でした。
どの料理も美味しかった。圧巻は最後のホタテと生のりの土鍋ご飯。土鍋で炊いた炊きたてのご飯で素材の味を存分に楽しみながら、お腹一杯食べられる。量は十分すぎるほど、当然、残った分はお土産に持たせてくれる。どの料理も美味しかったですが、最後に締めていただきましたって感じ。
帰りは帰りで板さんが玄関外まで出てきてくれて、われわれの姿が見えなくなるまで見送ってくれる。素晴らしいお店でした。是非また訪れたいお店です。ご馳走様でした。
分とく山 (懐石・会席料理 / 広尾駅、六本木駅)
夜総合点★★★★★ 5.0