日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

週間ダイヤモンド:FREEの正体−0円ビジネス全解剖−

以下はtwitterにつぶやいた内容を加筆修正したものです。

週刊 ダイヤモンドのFREEの特集を読み終わる。誰かがネットで、アンダーソンの書籍を読まなくてもだいたい分かるというようなことを書いていたので読んでみた。

B0036YPEHQ 週刊 ダイヤモンド 2010年 3/13号 [雑誌]
ダイヤモンド社  2010-03-08

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結局、書いてあることは、ICTの分野では資源の稀少性が、CPU、記憶媒体、伝送路で大きく変わってきているので、それを念頭においたビジネスが主流になるということか。これが既存のアトム(モノ)の経済取引ではそのまま当てはまるとは限らない。

そしてICT上でのビジネスでは何が稀少性を発揮するかということが一つのポイントで、さらにそのビジネスで勝つにはネットワーク効果が2つ目のポイントになるって解釈か。そのネットワーク効果を最大化するためにはICTを利用する周辺ではFREEが有力な戦略になるということだろう。繰り返しになるが、それを可能にするのは、CPU、記憶媒体、伝送路の3つの主要な投入要素が技術革新により稀少性を失いつつあるから。

またネットワーク効果がポイントになるということは、規模の利益が大きい方が有利ということで市場は寡占化するようになる。それは現状でも現れていて、AmazonGoogleが一人勝ちの様相を呈しているのはその表れと言えるのではないか。ICTの産業構造は少数の有力企業とその周辺に小規模の企業が有力企業にぶら下がっているようなものになると考えられる。

一方、FREEになるのは資源の稀少性という制約が外れたところで、稀少性のある部分を間違ってFREEにするとどんな大企業でも破たんするということかな。資源の稀少性が変わってきていることをしっかり把握することが大切で、それは同時にいろいろ今までにないビジネスやそれを提供するモデルを可能にしている。

・・・というようなことを勝手に考えてみたが、やはりオリジナルを読まないと分からないな。今度読んでみよう。

4140814047 フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
小林弘人
日本放送出版協会  2009-11-21

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ICTやその周辺ビジネスが今後どのようになっていくかも見通せない部分があり、既存企業にとっても、潜在的な新規参入者にとっても暗中模索が続くのだろう。それを積極的に受け入れ新しいビジネスの可能性に前向きに取り組めるか、ただ現状の自分を守ろうとするかで、企業レベルでも、個人レベルでも、180度違う対応になる。あなたならどうする?

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