以前一度中途半端な感想めいたものを書いたが、読了したのでもう一度、感じたことをメモしておこう。
本書を読むと多くの人は、「そうなんだよな」と頷きながら、その一方でそこに20%ルールを実現できない自分を見つけるのではなかろうか。本書に書かれていることは我々働くものの身近で起こっている変化とそれへの対応としての「仕組み」をどのように作っていくについて取りまとめられたものだ。
200ページちょっとで1ページあたりの文字数も少ないので1日かからないで読める。
本当の仕事とは、新しい仕組みを作り上げること、それをするには既存の仕事を20%の時間で終わらせること、仕組みを作るには自分や回りの仕事の仕方をよく観察、分析することが必要なこと、仕組みを作りなおす際の三大美徳(怠慢、短気、傲慢)の大切さ、仕組みの組み合わせの重要性、そして生産効率からリソース効率への転換など、読みやすい文章で書かれている。
仕事の在り方に、あるいは仕事の将来に疑問を思っている人は読んでい見るといいだろう(そういう意味では今の自分にとっていい勉強になった1冊です)。
内容は以下のとおり。
- Part 0 仕組み作りが仕事になる
- Part 1 仕組みの仕組み:仕組みを作る前に知っておきたいこと
- Part 2 仕組みを作り直す:目の前の仕事を20%の力でこなす仕組み
- Part 3 仕組みを使う:仕組みのコストとテストを考える
- Part 4 仕組みを合わせる:チームで仕組み合うために
- Part 5 仕組みと生物:「新しい仕組み」を作るヒント
- Part 6 仕組みの未来
大切なのは、いつも自分の仕事を振り返る余裕と周りとのコミュニケーションということかな。それと生産効率ではなく、これからはリソースの効率性を重視すべきというのも考えさせられる指摘だった。本書にも書いてあるけど、そういう視点で見ると今後ワークシェアリングや組織における多様性がなぜ重視されなければならないのかが分かる。
小飼弾の 「仕組み」進化論 | |
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