攻殻機動隊の次は原作者からは出ないとわかった時、次は何かな・・・と考えていた時、ふとしたきっかけでエヴァンゲリオンを読みたいと思った。オリジナルはアニメなので、見たいと書いた方がいいか。
今回は、エヴァンゲリオン・・・コミックから入った。読んでいてまず感じたのは、90年代に作られたアニメで、アニメ全体にバブル崩壊後の暗い日本経済がなんとなく漂っているように感じられたことだ。使徒という得体のしれない不気味な存在、そして自分たちが何を目指しているかも分からず戦う子供たち・・・。
次に感じたのは、思春期の中高生向きの内容かなというもの・・・親子関係、友達・異性、社会とのかかわり、自分の存在意義など思春期の子供が成長していくためい、これから一つづつ通り抜けていくことが描かれているように読めた。
ある人は、エヴァンゲリオンのことを話していた時、この作品を一言で「切ない」と表現したけど、確かにそう思える。そしてそう思えるからこそ、このアニメに30年前に会っていたら自分はどう反応したのだろうかと考えてしまった。わっかんないけどねえ^^・・・たぶん、綾波のファンにはなっていたのではないか・・・と思う。
今、読んでいると、確かに10代の中盤から後半て程度の差こそあれ、誰でもこういう不安定な中で日々生活していたんだよなぁ〜なんて妙に冷めて読んでいる自分がいたりする・・・ちょっと悲しい。
そしてDVDをリニューアル版で購入。こちらを見てやっとエヴァンゲリオンがどういうものか視覚的に理解できた。コミックで読んでいた時は白黒でどういう形をしているのかイマイチ理解できないで読んでいたが、アニメを見てやっと理解した次第。これなら漫画では理解できなくてもしょうがないと・・・。
DVD・・・つまり原作のアニメの方がコミック化されなかった話やコミックの一こまに載らなかったシーンがあり、ストーリがよりわかりやすい。それからアニメの方がちょっとエッチっぽい。綾波レイはコミックの方がいいかな。アニメだと動きが地味なだけにあまり目立たないように感じる。
このアニメはテレビ東京の深夜帯で放映されたらしく(最初は夕方6時30分からだったようだ。深夜帯は再放送のとき)、今の深夜アニメの先駆けみたいだ。自分ではリアルタイムで見た覚えはないのだけれど、でも主題歌は聞き覚えがあった。「残酷な天使のテーゼ・・・」、聞いた瞬間、「あれ!?」って感じ。まあどこかで聞くチャンスがあったのだろう。
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どうだろう。攻殻機動隊は80年代中盤から後半にかけて描かれている。そう日本が一番自信を持っていた時期に描かれた作品だ。その10年後、日本が自身を喪失している時期に描かれたエヴァンゲリオン・・・未来を託すのはまだこれから成長する少年少女たち・・・実際そうなのかもしれない。
僕自身はネットとリアルの世界の中で描かれている攻殻がいろいろ考えさせてくれるのでやはり好きだ。エヴァを見るなら30年前に綾波レイに会いたかったというのが正直なところかな。