日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

好き嫌いで仕事して・・・

もう10年以上前になるだろうか。当時、一緒に仕事をしていたNから言われたことがある。

それはある話から気に入らない奴とは仕事はしたくないなんて話になったら、Nが一言、「仕事と好き嫌いは関係ない」と言った。

つまり仕事をするということは、好き嫌いとは別次元のことで、嫌いなやつとでも、自分の専門に合わないことでも、やりたくないことでも、仕事である限り、それで給料をもらっている限りはやって当然なんだということをNは僕に教えてくれた。

好き嫌いで仕事をする人もいるけど、我を通して好き嫌いで仕事を選んで、うまくいく人間はほとんどいないだろう。

こんなことを書いたのも、今、僕の知り合いの会社には好き嫌いで仕事をしている人がいるという話を聞いて思い出したからだ。その会社の彼はたぶんそんなこと感じていないんだろうけど、明らかに仕事を選り好みしているということだった。

知人が言うには、見ている限り、与えられる仕事は本人の将来まで考えてのことのように見えるが、どうも本人はそうは受け止めていないようだ。やりたくない仕事だと、上司の指示にも応ぜず、自分で勝手にやらなくてもいい屁理屈を考え、それでよしとしてしまう。

一番の問題点は、現状でいいとどうも思っているらしいところだ。研究テーマを持つとか、新しい分析手法をマスターするとか、そういうことが一切ない。今の自分がすべてでそれでいいと思っている。

しかし、ちょっと考えてみればわかるだろうが、新しいことを身につけていかなければ、仕事の幅は広がらない。仕事の幅が広がらなければ、担当できる仕事はいつまでたっても変わらない。当然、評価だって毎年同じようなもの、否、やって当然ということになるから加点は毎年少なくなるというところか。

それでいて評価が低いとか不満があるようだ。それは現状の仕事の仕方ではしょうがないことだということに気がつくのにあと何年かかるのか?・・・気がつかないかもしれない。

その時、彼の将来はどうなるか・・・考えるだけでも恐ろしい。

彼の上司はさぞかしやりづらいだろうと思う。

ブログパーツ