さぁ、いよいよ興銀が戦後日本経済の立て直しに本格的に動き出すところまできた。
目次は以下のとおり。
第三部はまず開銀の設立から始まり、そっぺいさんが開銀に迎えられ、部下と共にそこでの奮闘振りが描かれる。
川鉄千葉、造船疑獄の章で描かれる審査部門は詳細な業務内容までは分からないものの、社長の人柄まで審査対象とし、あらゆる角度から出資対象を審査しつくす様子が描かれる。今の流行の言葉で言えば、デューデリジェンス(ちょっと違うかな^^?)とはこういったものかとハッと気がついた次第。
小説 日本興業銀行〈第3部〉 (講談社文庫) 高杉 良 講談社 1990-12 by G-Tools |
そして油田開発や研究所の設立など将来を見据えた判断・・・最近こういう姿勢の人って少ないような・・・油田開発はアリが象に挑むような状況だったのではないか?その中でさまざまな情報から方向としては間違っていないであろうことを確かめながら、周りの否定的な考えを粘り強く説得していくその姿勢・・・いいねぇ。
100%成功が保証されたビジネスなどありえない・・・それを少しでも確実にしていくためにはしっかりした情勢分析と将来に向けた確固たる信念に基づいた行動が必要で、それを実践して初めて「適切 な偶然に身を任せること」ができるようになり、結果として「危機を乗り越えることができる」ようになるということだろう(まだこの一文について書いていないなあ)。
さて小説もいよいよ後半・・・第四部はどうなるんでしょう^^?