日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

【メモ】線形から非線形へ

3日付の日本経済新聞の経済教室欄に東大の宮田氏の「『複雑事象の単純化』は誤り」として、多くの経済事象非線形であり、経済学も今後は非線形アプローチが必要だとの投稿があった。

よく分からないけれど、大体の内容を書いておくと・・・

社会科学の非線形さは自然科学以上であろうという指摘。そこでの経済事象は、10ぐらいの非線形微分方程式(!)に支配されているらしい。それをこれまでの主流派経済学は2つぐらいの線形式に単純化してしまっていた。

それでは解ける問題は限られるとして、まず線形アプローチで解ける問題と非線形でなければ解けない問題を見極めることが必要とされ、線形解を持つためには楕円形であり、双曲型だと非線形解しかないとのこと。

双曲型の問題とは複雑性が高かったり、非線形性が強く時間発展性(時間の経過につれ状況が激変すること)が高い問題とのことだそうだ・・・と言われてもよく分からない。

双曲型問題の典型として道路経営、書籍ビジネスがあげられ、時間発展性の高い例として国際社会でのビジネスがあげられる。そしてグローバル化とICTの進化が双曲型への変化に拍車をかけてきたとする。経営者はITと科学を使わないことでは問題解決は不可能という。

一方で、経済全体を双曲型問題として解くのは無理とし、現実的な対応として、経済を各パーツに分解し、それぞれの分野で双曲型問題を解決するビジネスモデルを想像し、経営改革することであると述べている。

そして最後に、今後はサービス業のイノベーションが必要ということで、それを解くためには双曲型問題を解くビジネスモデルを開発する必要性を説く。

サービス業のイノベーション・・・ここではGDPの7割を占めるサービス業という視点からその重要性を説き、かつ米国の70%の生産性しかない日本のサービス業ということで、今後の研究課題の一つが示されている。

非線形微分方程式だって・・・やること多すぎ^^v

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