日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

翻訳「ブロードバンドの発展と政策」出版への道9

出版の時期が迫ってきました。

本日、三校および索引に使う用語のチェックが終わって、これからNTT出版に原稿を郵送するところです。

この後の作業はすべて出版社で行われます。我々の手からやっと離れたことになります。NTT出版の佐々木さん以下、この本の出版作業に携われた方々、スケジュールが遅れに遅れ本当にご迷惑をおかけしました。

それから翻訳作業に携わった情総研の皆さん、ありがとうございました。いろいろ大変でしたが、やっとここまで来ました。また第二段を考えたいと思います。

0815715919Broadband: Should We Regulate High-Speed Internet Access?
Aei-Brookings Joint Center for Regulatory Studies Robert W. Crandall James H. Alleman
Brookings Inst Pr 2003-01-01

by G-Tools

現状のところ出版予定は、7月下旬で、当然ですが、そのころに書店に並ぶそうです。

情報通信産業の今後に興味のある人は是非手にとって読んでいただきたい一冊です。内容は米国の情報通信市場における昨今の規制緩和の話ですが、日本の今後を考えるにあたっては多くのインプリケーションが得られると思います。

ここでちょっと振り返らせていただければ、最初に原稿を出版社に持ち込んでから足掛け3年になります。企画書を見ると日付が2003年6月16日となっています。ちょうど満2年になるところです。

出版社に企画書を持ち込んだきっかけはたまたまこの本を知り、内容を見ると、実証分析を屈指しながら政策を議論していて、自分自身が非常に勉強になると思ったことです。

その後、メンバーを集め、企画書を作成し、社長に見せたところやってよいとの許可が出たので、今度は伝を頼りにNTT出版にお願いにあがりました。それが2003年の6月16日ごろだったのです。

それから翻訳作業が本格化したのですが、作業はなかなか進みませんでした。痛感したのは、英語を読める、話せるということと、翻訳をするということは全く違う能力を必要とするということでした。

そのときお世話になったサイトがこちらです。こちらに再掲されている「翻訳散歩道」は非常に参考になりました。

訳文が一度出来てから、手直しする際も試行錯誤の連続でした。翻訳とは英語から日本語への単なる単語の置き換えではなく、その背景、文意を考え適切な日本文にすることだと頭では分かっていても、実際は、「ここまで意訳したらやりすぎではないか」ということが常に頭の中にあり、悩む毎日でした。この点については現在もあまり変わっていないです。

そのほかにもいろいろ大変でしたが、何はともあれここまで来ました。本当にメンバーの皆さんには感謝の言葉もありません。

当初の計画より丸々1年遅れた関係で内容自体も若干古くなっているところがありますが、重要なところは問題なく参考できるので、読者の皆さんのお役に立てれば幸いです。